NY金
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先週のNY金(中心限月)は、前週末比67.7ドル安の4408.9ドルで終了。3週連続で下落しております。FRBのウォラー理事のハト派的な発言を受けて、FRBによる早期利上げ観測がやや後退する中、9月3日に一時4558.5ドルまで上昇するなど、4営業日ぶりに4500ドル台を回復。ただ、堅調な8月米雇用統計を受けて、FRBによる早期利上げ観測が再燃する中、4日は急落となりました。
FOMC(米連邦公開市場委員会)を控える中で様子見姿勢が強く、4400ドル台で揉み合う展開が続いていたものの、原油相場の急騰を受けてインフレ再燃懸念が強まる中、米長期金利が一時4.95%を付けるなど、2023年10月以来の高値まで上昇。金利を生まない資産である金を手放す動きが強まり、10日に再度急落。11日に4333.0ドルまで下げる場面も見られております。
ただ、8月米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.4%上昇。伸び率は前月と同水準で、市場予想とも一致。変動の激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は2.4%上昇と、前月(2.5%上昇)からの伸び率がやや鈍化(市場予想は2.4%上昇)。おおむね市場予想通りだったため、米長期金利が低下。また、主要通貨に対してドルが売られる展開となり、相対的にドル建て商品に割安感が意識される中、4444.9ドルまで上昇する場面も見られております。ただ、米長期金利が持ち直すにつれ、上げ幅を縮小しました。
今週は15、16日の両日にFOMCが開催されます。CMEが公表している「フェドウォッチ」によると9月に利上げを行うとの見方は9月11日時点で87.3%、据え置きは12.7%となっております。インフレの高止まりが確認されたことを受けて、市場は9月の利上げを9割近く織り込んできております。
8月の「ジャクソンホール会議での講演で、ウォーシュFRB議長は基調的なインフレが2%に戻らなければ「やるべき仕事がある」と強調し、将来的な利上げを排除しない姿勢を示しました。とはいえ、11月に中間選挙を控える中、トランプ米大統領は13日に「米国は世界最低金利であるべき」と述べるなど、度々利上げを牽制する発言を行っており、政策金利を据え置くとの見方も残っているようです。
直近の発言からFRB高官の見解も割れており、9月のFOMCは「ライブな会合」(結果が事前には定まっておらず、金融政策の変更が実施される可能性がある会合)になるとの見方が強まっている。
今会合はFOMCメンバーの政策金利見通しである「ドットチャート」も公表されますが、市場が年内の利上げを織り込んで推移する中、FOMCを受けて材料出尽くし感が強まるようですと、再度200日平均線を上抜く可能性がありそうです。
一方で、直近の原油高を受けて市場の想定よりもタカ派な会合となるようですと、50日平均線を維持できずに、6月30日の安値3955.4ドルから8月25日の高値4755.0ドルの上げ幅をフィボナッチ・リトレースメントで見た場合の61.8%押し水準4260.8ドル辺りまで下げて来ることも想定されます。
ただ、米連邦債務が40兆ドルを突破するなど世界的な財政拡大傾向にあることや「地政学的リスク」の高まりに対する懸念から、引き続き安値は「安全資産」として買い拾われ易いとの見方が多い模様。なお、世界最大の金ETFであるSPDRゴールド・シェアの金保有残高は、やや減少傾向にあるものの、他の金ETFは増加傾向にあり、実需の動きは底堅く推移しております。
◆ゴールドマン、金価格は年末に4900ドルに達する予想も上昇余地あり
米金融大手ゴールドマン・サックスは9月11日付きレポートで、金価格が年末には1オンス=4900ドルに達するとの予測について、引き続き上振れする可能性があるとの見方を示しました。ただ、値動きは荒い展開が続くとしております。
ゴールドマンは、各国中央銀行による旺盛な買いが続いていることに加え、FRBが2026年は政策金利を据え置くことで、金を裏付けとする金ETFへの投資需要が回復するとし、年末時点の金価格を4900ドルと予測しております。
この予測には、金コールオプションの最近の需要急増は織り込んでいないと指摘。その上で、金ETFへの資金流入が加速し、現在の高水準のコールオプション保有が続けば、ディーラーのヘッジ取引によって上昇が増幅され、金価格は予想を上回る可能性があると予測しております。
一方、FRBの利上げ観測が再び強まれば、売りを招く可能性があると指摘。米金利上昇を受けて、金ETFの売りが拡がれば、金価格は年末までに4440ドルへ下落し、基本シナリオの4900ドルを大幅に下回る可能性があるとしました。
SPDRゴールド・シェアの金保有残高
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最後に、世界最大の金ETFである「SPDRゴールド・シェア」の金保有残高は前週末比4.63トン減少の1047.43トンと、減少に転じました。
世界第2位の金ETFである「iシェアーズ・ゴールド・トラスト」は前週末比0.76トン増加の461.54トンと、増加に転じております。
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