大豆(Soy beans)の特徴
取引所:大阪取引所・堂島取引所
日本では味噌、しょう油、豆腐などに加工して食されていますが、世界的には食用油を採るための搾油需要がほとんどを占めており、更にその搾り粕(大豆粕)は高たんぱく飼料として利用されます。
世界の需給規模は1億8000万トン内外で、内約4割を米国が占めています。
また近年はアルゼンチン、ブラジルの増産には目を見張るものがあり、この3カ国の生産が世界の大豆供給のカギを握っているといえます。
「大豆(Soy beans)」に関連するマーケット情報
価格変動要因
- 供給サイド
1.米国の天候及び作付面積
米国産地の天候が世界の大豆供給を左右することになりますから、米国中西部の天候には敏感にならざるを得ません。コーンに比べると干ばつに強いといわれる大豆ですが、7月、8月中に高温・乾燥天候(ホット&ドライ)に見舞われると、作柄が大きく低下することになります。早霜、遅霜に対する懸念もコーン相場同様に抱えていますが、コーンの後に作付けされ、前に収穫作業を終えるので、コーンほどではないといえます。
また作付け期の天候も作付け面積を左右することになりますが、コーンの作付けが遅れると大豆の作付け面積が増える傾向があるので、作付けに適さない天候(長雨)が必ずしも大豆の弱材料になるとは限りません。2.ブラジルの動向
ブラジルは世界の生産量の約30%を占める世界第2位の大豆生産国であり、一大輸出国であるため、同国の動きは大豆相場に大きく影響します。南半球に位置することから10~12月が作付け期、1~2月が生育期、3~5月が収穫期となりこの間の天候次第で生産量が左右されます。また、同国内の大豆消費の動向、港湾問題等もブラジルの大豆供給に影響を与えることから、ブラジルの動向には注意が必要です。
- 需給サイド
1.中国の動向
中国は伝統的な大豆生産国であり、日本へも食品大豆を年間12~13万トン輸出しています。近年は国内の搾油需要の増加を映して輸出量以上に輸入する傾向にあり、同国は国内に余剰在庫をほとんど抱えていないと考えられますから、輸入の多寡はその年の生産量に掛かっているといえます。華北平原及び東北地方が中国産大豆の主産地となっています。
2.米国内畜産業の動向
大豆から大豆油を絞ると大豆粕ができますが、これは良質のタンパク質を豊富に含んだ飼料として使われます。従って、大豆粕の需要を左右する米国の畜産業の動向も大豆相場に影響を与えることになります。
米農務省は毎月、牛、豚、鶏に関するレポートを発表しており、肥育牛レポートや養豚レポートが注目されています。
投機的な動き
リスクヘッジャーとしては生産者・加工業者・流通業者などが中心でコマーシャル筋と呼ばれています。また、投機筋(リスクテーカー)としては、主に日計り商いを行う地場筋と呼ばれるフロア・トレーダーと、ファンド筋がしのぎを削っています。これら3者の建玉は、毎週金曜に発表されるCFTC建玉報告に示されます。
主材料の発表予定
需給要因
材料 | 発表予定 | 発表機関 |
---|---|---|
米農務省需給報告 | 毎月10日前後 | 米国農務省 |
作付け意向面積 | 3月末 | 米国農務省 |
作付け面積予想 | 6月下旬 | 米国農務省 |
米国四半期在庫報告 | 1月中旬、3月末、6月末、9月末 | 米国農務省 |
米国大豆生育進展率 | 毎週月曜日 (生育期のみ) |
米国農務省 |
米国大豆作況 | 毎週月曜日 (生育期のみ) |
米国農務省 |
NWS6-10日間予報 | 毎週月・水・金 | NWS社 |
NWS中期予報 | 毎月中・下旬 | NWS社 |
NWS長期予報 | 毎月下旬 | NWS社 |
週間輸出検証高 | 毎週月曜日 | 米農務省 |
週間輸出成約高 | 毎週木曜日 | 米農務省 |
週間搾油実績 | 毎週金曜日 | 米国大豆加工業者協会 |
需給要因(国内)
材料 | 発表予定 | 発表機関 |
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月間輸入通関実績 | 毎月下旬 | 財務省 |
テクニカル要因
材料 | 発表予定 | 発表機関 |
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CFTC建玉報告 | 毎週金曜日NY市場取引終了後 | CFTC |
受渡し枚数 | 受渡し期間入り後毎日 | CBOT |